ここ最近ディーゼル車が走ることに欠かせないアドブルー(尿素水)が不足していると話題になってきています。
そして、このアドブルーの不足が物流を止めてしまうのではという懸念が囁かれ始めています。
韓国では2021年11月頃からアドブルー不足が顕著になっていましたが、12月に入り日本でもアドブルー不足の影響が出てきました。
一体このアドブルーとは何なのでしょうか?
そしてなぜアドブルーが不足すると物流が止まってしまうのでしょうか?
アドブルーの不足が物流を止めてしまうかも!
一般の方には馴染みのないアドブルーはディーゼル車を走らせる為に欠かせない液体なのです。
アドブルー(尿素水)はアンモニアから精製される尿素と蒸留水を混ぜ合わせたもので、一定の割合で尿素を含んだ高品位のものをアドブルーという商品名で販売されています。
このアドブルーはディーゼルエンジンから出る排気ガスを綺麗にして排出するために必要な液体なのです。
そのためディーゼルエンジン車は定期的にアドブルーを補充する必要があります。
(車種にもよりますが大体1万~1万5千キロ程度で補充するのが一般的)
なぜアドブルーが不足しているのでしょうか?
これには米中の対立が背景に大きく影響しています。
現在、米国は中国に対し貿易規制をしています。
これには安全保障面やIT産業の情報漏洩問題、ウイグルや香港などの人権問題などが背景にあります。
そうした中、オーストラリアは新型コロナウイルスの発生源が中国ではないのか?と国際調査を求めたことや米国に準じて貿易規制を行ったために中国は対抗措置としてオーストラリアの石炭の輸入を停止しました。
そのため中国では今年の内陸部で発生した大洪水の影響もあり国内で採掘される石炭だけでは電力を賄うことができず、深刻な電力不足に陥っています。
また石炭はアンモニアの精製にも必要不可欠であるので、中国政府はアンモニアの輸出をストップしてしまいました。
そのためアンモニアを中国からの輸入に頼っていた韓国はアドブルー不足に陥っていたのでした。
当初日本はアンモニアの生産を国内でほとんど賄っているためアドブルー不足にはならないと見られていました。
しかし、12月に入り日本国内でもアドブルー不足が顕著になっているのが現状です。
その理由は本当は日本でも中国からかなりの量のアンモニアを輸入していたというのだ。
また国内大手メーカーの三井化学が40日間の定期修理に入っていたことがわかりました。
中国の尿素の輸出規制と三井化学の工場の定期修理が見事にかぶってしまったのです。
その為、国内でのアドブルーの価格が急上昇したことによる転売ヤーの影響も少なからずあるようです。
アドブルー不足による今後の影響とは?
アドブルーはディーゼル車にとって不可欠な液体です。
身近なディーゼルエンジンとしてはトラックやバス、重機などに使用され生活のあらゆる場所で必要になっています。
トラックでアドブルーが使えなくなるとトラックのエンジンはかかりません。
そうなると様々な物流がストップしてしまう可能性が出てきます。
すでにアドブルー不足で運送業界では悲鳴が出始めています。
いよいよ本気でアドブルー不足が深刻化して来た…運送業界のピンチだ。インタンクを設置しているうちでも、入荷が厳しく例外ではない。
既によそでは、運行止まったという話も入って来ている…無事年越し出来るのだろうか…
最悪完全に切れたら、エンジン掛けっぱ作業も止むを得ないだろう…。 pic.twitter.com/yFLTg3DKAt— タカハシセージ (@SeyjiTakahashi) December 14, 2021
日本もアドブルー(高品位尿素水)が圧倒的に不足していることを初めて知りました。
トラック輸送が止まったら、大変なパニックになります。政府は至急対策を!@AbeShinzo @kantei @wadamasamune@SatoMasahisa @katayama_s @taro_aso_ @SekoHiroshige@kishiNobuo @takaichi_sanae @kishida230 https://t.co/ldVKcWHwjV— 城之内みな🌺 (@7Znv478Zu8TnSWj) December 14, 2021
オーストラリアにも、世界にもアドブルーは不足なってる。いろんなガソリーンスタンドではもう完売になってるし、大問題になるかもしれない。心配です。トラックの運転手だけが状況を理解することができるようです。 pic.twitter.com/A8xx1bV21z
— ヴィーゴ(Vig) (@VigBrastle) December 12, 2021
ガソリンスタンドや販売店でもすでに品切れが発生しています。
埼玉のアドブルーも不足してます💦
宇佐美GSでリッター制限でてました🤒— なお (@IlgQ3AtD0Ab00OA) December 15, 2021
この正直この状況はすぐに改善されることは考えにくいです。
今後ありとあらゆる生活物資だけでなく食料の配送などかなり制限がかかったり、価格が急騰したり、下手をすると店頭に品物がないということが発生する可能性もかなり高いと思われます。
また元々年末になるとお歳暮やクリスマス商戦でトラックでの配達が多くなりますのでそういったことも合わさると物流がストップする可能性も高くなります。
そうなると生活すること自体が困難になります。
また、これからは雪の時期ですので除雪車の活動が思ったよりもできなくなる可能性も考えなければいけませんね。
またこのようなニュースが、一般にもっと出てくると買いだめなどが起こる可能性も高いと予想されます。
ですので、しばらく生きていけるように今から少しづつでもお米や缶詰、保存ができる食料をためておくことが良いのではないでしょうか?
ただ注意が必要なのは自分だけで一人占めするのではなく、買い物のついでに1つだけ余分に持っておこうくらいの気持ちで買い占めに走らないようにしてほしいと思います。
アドブルー不足で物流がストップする恐れ!食糧難が起こる可能性のまとめ
現在国内ではディーゼルエンジンの稼働に必要なアドブルーが不足して手に入りづらい状況になっています。
そのため運送業に影響が出始めています。
生活品や食料の価格高騰や品不足による欠品などの可能性が出てきています。
買占めにならないように少しづつでも保存のできる食料を備蓄することを考えてみてはいかがでしょうか。
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